禁じ手 熊本市

高齢化など社会構造が変化する中、安定した財源を確保するため、竹下内閣の1989年、税率3%の消費税が導入されました。それ以前にも大平、中曽根両内閣が大型間接税の導入を試みましたが、国民の理解を得られず断念した経緯があります。

買い物のたびに負担する消費税には、今なお根強い忌避感があります。それでも社会保障費が増大する中、税率は3%から5%、8%、10%へ。そのたびに政権は大きな政治的エネルギーを費やしてきました。まさに消費税率を動かすことは、時の政権にとって「鬼門」でした。

それでも引き上げに踏み切った背景には、社会保障を将来世代へ引き継ぐための安定財源を確保するという政権与党の『矜持』がありました。

そして今、税率を引き下げる「禁じ手」が現実の政治課題となっています。負担軽減を求める声がある一方、社会保障の財源をどう確保するのかという問題も残ります。かつて厳しい批判を覚悟して消費税に向き合った、今は亡き先人たちは、この状況をどう見るのでしょうか。一度、話を聞いてみたいものです。