名作 熊本市

昨夕は久しぶりの夕立ちでした。

雨音を聞きながら、大好きな柚月裕子さんの小説『慈雨』を想起しました。

定年退職した元警察官が妻と四国遍路を巡る中、16年前に自らが捜査した事件と酷似する少女誘拐事件を知ります。

後輩の捜査に協力しながら、胸に抱え続けてきた過去への悔恨と向き合っていくストーリーです。

場所を隔て、時を経て、世代をまたいで紡がれる重厚な作品で、単なるミステリーという言葉では括れない深い余韻が残ります。

各地で水不足が深刻になる中、昨夕の夕立ちは文字通りの「慈雨」でした。

降りしきる暫しの雨を眺めながら、久しぶりに名作を思い出したのでした。